【楽人楽酒 幻象学】浅草の呑む1 ~老舗居酒屋編

たまに浅草に行くと、外人観光客が多いのに驚きます。
最近は和服を着た若いお姉さん達が多いのにも驚かされますが、ほとんどがレンタル屋で着替えした外国人、特に中国人がほとんだと聞かされた時には、日本の若い人にも和服が人気なのかと思ってたので二度ビックリ。

浅草寺付近は昔から一大観光地ですが、老舗の店もまだまだ残ってるとはいえ、派手な看板を掲げた観光客向け大手飲食店も増えてます。
ただ浅草は昔からモダンと下町が交じり合った街。
昔は地方からの観光客や地方から働きに来てた人たちも気兼ねせずに遊びに行ける歓楽街、銀座じゃ気が引けるけど浅草はホッとする。
最近の外国人観光客も気兼ねいらずの街と無意識に感じているのでしょう。

寺から少し離れたところには韓国料理屋が密集してる小路も。
もうちょっと離れれば観光客はほとんど見掛けず、地元民の利用する昔からのお店も目立ちます。
有名なすしや屋通りもちょっと前までは地場のお店がほとんどでしたが、今やどでかい派手な看板が目立ってます。
これだと地場の常連たちも離れていくのではと勝手に想像してしまいますが、そのすし屋通りに創業昭和2年の老舗居酒屋があります。

店内もなるほどこれが東京の居酒屋という風情。
料理もいかにも酒好きが好む品揃え。
家族経営で営んでいるらしく、話し好きの老女将が仕切っています。
その老女将も最近は客が少ないと嘆いていましたが、すしや通りという有名な通りが逆に仇になっているのでしょうか。

裏通りにあれば地元の常連客も入りやすいのかと思ったりします。
しかしながらこの店の風情も立派な観光資源。
観光客の皆さんもせっかく浅草に来たのなら、大手チェーン店もいいですが、昔ながらの風情を感じられるこんな店に寄ってほしいものです。

浅草は気兼ねがいらない街。
常連のお客も歓迎してくれると思いますヨ。