知ってためになる単位の話(2) 「nanoってなんナノ? 教えて小人さん」

よく耳目にするナノテク(ナノテクノロジー)。微細な物質を制御することで品質の向上を実現したり、新たな製品を開発する技術ですね。しかし、世のオヤジたちの中には、本稿タイトルのようなフレーズが頭に浮かぶ…ということが少なくないかと…。

ナノ(nano)とは、ラテン語で「小人」という意味で、単位との関係では、小さいものを表すのに使用される「単位の接頭辞(SI接頭辞)」として使われます。nm(ナノメートル)というように単位の前に使用することで、SIの基本単位であるm(メートル)より小さいものを表すことができるようにしたもので「十億分の一」を表します。SI基本単位については、どこかで語ることにします。「それ、今すぐ知りたい」というせっかちな方は、ググっちゃってください。

IT関連では、通信速度を表すのにns(ナノ秒)といった単位を使用することがありますね。また、CPUの設計ではプロセスルールを示すのにnm(ナノメートル)という単位を使用しますね。これらは、それぞれ「十億分の一秒×n」「十億分の一メートル(=百万分の一ミリメートル)×n」を表しています。

…といっても、なかなかイメージがわかない…という方もいるでしょう。1nm(ナノメートル)という大きさは、物質を形作っている分子一個くらいの大きさだといわれています。そういわれると、いかに小さなものを表す単位であるかがイメージできるのではないでしょうか。このあたりの説明で勘弁してほしい…(笑)

SI接頭辞は、小さなものを示すものだけでなく、大きなものを示すものもあります。量が多いメニューを「メガ盛り」とか「ギガ盛り」といったりしますが、そのとき使用されるギガ(G)も同様で、ギリシャ語の「巨人」が起源であるようです。
しかし、SI接頭辞の定義ではメガ(M)は「百万倍」、ギガ(G)は「十億倍」を意味するので、正確な分量を示すものとすれば、いくら大食いの人でも食べきれないでしょうね…。

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