お金をかけずにオウンドメディアを実現する方法 1/2

 

先日、ある飲みの席で「効果がでるオウンドメディアを作りたいのでやり方を教えてくれ。ただし金はかけられない」と、友人からなんともむちゃな相談を受けました。知りうる範囲でアドバイスしてみたところ、友人は大いに納得。お礼までにとその席の食事代を奢ってくれました。


今回は、1粒で2度おいしいを狙って、その話を記事にまとめてみました。2回に分けてお送りします。

オウンドメディアとはいったい何だ?

まずは「オウンドメディア」という言葉の定義です。これがわからないと話を進めることができません。

ネットを検索すると、次のように紹介されています。

  • 企業が自社で所有するWEBサイト(メディア)のことで、ブランドサイトやキャンペーンサイトなどを指す。アーンドメディアやペイドメディアと共に、トリプルメディアと言われている。
    オウンドメディアの役割は、1.企業が所有するインターネットメディアで、ユーザーに有益な情報を発信する役割 2.何らかの仕組みでユーザーとの関係構築を図る役割 3.ペイドメディア、アーンドメディアのハブとなる役割
    http://wakarukoto.com/?p=12140
  • Webサイト、ブログ(CMS)等、自社所有のメディアで、多様なメディアを統合・補完するハブの役割を担うもの。
    フェイスブック、ツイッターに代表される、ソーシャルメディアの普及と多様化に伴い、企業とユーザーの接点は多種多様になりました。この中で、各メディアを統合・補完し、企業評価を相乗的に高める役割を担うのが、オウンドメディアです。
    http://web60.co.jp/owned_media.html

なかなか難しいですね。

オウンドメディア周辺のマーケティング概念を理解しないと、オウンドメディアの定義までたどり着けません。今回はこの部分を掘り下げてもしょうがないので、すごく簡潔にして、ざっくりと以下と定義してしまいます。

オウンドメディアとは、、、

ユーザーに役立つ、自社運営のビジネスブログ

さすがに端折すぎでしょうか?
もうちょっと説明を加えるなら

オウンドメディアとは、

見込み客や既存客に対して、
製品やサービス周辺に関わりがあり、かつ読者にとって役に立つ情報を
継続的に提供する自社メディア

というところでしょうか。

そして、オウンドメディアを実現できればどんないいことがあるかというと、「見込み客の獲得」、「既存客の育成」、「ライフタイムバリューの向上」などです。これらの結果、売り上げアップができるという論法です。

それでは、お金をかけないオウンドメディアの作り方を順を追って説明します。

 

1)誰に、どう思わせたいのかをきめろ!

オウンドメディアの最初のステップは、「誰」に対して、「どう思わせたい」のか、を決めることです。これがきまれば、何を伝えればよいか(書けばよいか)が見えてきます。めんどくさがらず、ちゃんと言語化することが必要です。

小規模でお金をかけない場合、この部分はざっくりで大丈夫です。どうせ後から修正をすることになるので、その際に自分のスタート地点の確認に使えればそれでOK。小規模の場合は精度をあげようとして動かないことのほうが機会損失です。

ただ、重要プロジェクトのような位置付けで、ある程度の規模でお金もそれなりにかける場合は、この最初のターゲティング精度で費用対効果が大きく変わってくるので、ペルソナをつくったりなどして多少時間をかけても精度を上げていった方がよいでしょう。

】→ ex.中小企業の経営者
どう思ってもらう】→ ex.リスティングに興味を持つ

 

2)何を伝えるか(テーマ)をきめろ!

誰(対象)に対して、どう思わせたいのかをきめたので、次はそのように思わせるために「何を伝えるか」を考えます。あまり悩まず、まずは以下(B)を埋めてみましょう。

【誰】に対して、
B】の役立つ記事を提供したら、
【どう思う】

ex.
【中小企業の経営者】に対して、
リスティング活用】の役立つ記事を提供したら、
【リスティングに興味を持つ】

【B】に入れた内容がオウンドメディアのテーマの核になります。この【B】の領域を広げたり狭めたりして、テーマを決めます。「【B】の領域を広げたり狭めたり」という表現はちょっとわかりずらいかもしれませんが、以下のようなことです。

【リスティング活用】 →[広げる]→ リスティングを中心にしたWebマーケティング
【リスティング活用】 →[狭める]→ リスティングにおける効果の高いキーワードの選び方

テーマの領域を広げれば、記事のネタは出しやすくなりますが、セグメントがぼけてマッチング精度が落ちますし、逆にテーマの領域を狭めれば、マッチング精度は上がりますが、記事のネタがだしづらくなりメディア化するのが厳しくなります。想定できない新規顧客の発掘もしづらくなります。このテーマの領域の設定は、バランスをみて検討してください。

それとともに、この段階で「自社の製品やサービスを買ってもらう」というゴールに向かうビジネスフローのなかで、オウンドメディアの役割や領域を再確認することも大事です。

 

3)半年分のタイトルを作れ

2)までできたら、投稿予定の記事のタイトルだけを半年分作ってください。手間がかかりますが、これさえできれば、半分は成功したも同然です。1週間に1回の更新をめざすとして、1ヶ月に4本、半年で24本の記事タイトルを作ります。

タイトル作りの際は、マインドマップを活用するのがお勧めです。[サイトテーマ]→[大テーマ]→[小テーマ]→[記事タイトル]という感じに、徐々にブレイクダウンして考えていけば、比較的楽にタイトルを決めることができます。

[サイトテーマ] → [大テーマ] → [記事タイトル]

ex.
[Webマーケティング] → [リスティング] → [効果の高いキーワードを見つける10の方法]

このブレイクダウンでの記事タイトルの設計は、後々「サイトテーマ」をキーワードとした、SEOにも効果を発揮します。

 

次回につづきます。以降は以下を予定しています。
4)出口をきめろ
5)ワードプレスを利用しろ
6)チームを作れ。そして報酬とプレッシャーを与えろ
7)根性で3か月続けろ。出し惜しみはするな
8)楽しみながら、反省会をしろ