昭和25年生まれは団塊世代のチョット後になります。私の友人たちもすでに退職した者や65歳まで会社に残れた人間も来年にはほとんど会社を去ります。なんせサラーマン、地域の繋がりも少なく…私なんかは生来の酒好きが高じ、おかげさまで地元の飲み屋での知り合いも結構多いのですが…(笑)。マア家庭生活がうまくいってる奴はいいでしょうが、仕事の時間の方が家庭にいる時間より多かった奴がほとんどです。奥方との毎日の生活は慣れるまでには時間がかかりますよね。
最近、退職間近の同期の友人から仲間数人と東京のディープ飲屋探方やってるので参加しないかとの連絡がありました。テレビでも飲んべーのおっさんが都内の居酒屋をめぐる番組が人気ですし、これからの年金暮らしの酒好きには酒は安いし、いい気晴らしにはなるでしょう。生憎、その日は予定が入っており参加できなかったのですが、昭和25年生まれの幼少時は戦争からの復興途上で、まだまだ貧しい日本と少しはローカルな共同体も残っており、そこらへんに郷愁も感じるのでしょう。ディープな飲み屋は東京でも下町といわれるところに多く残ってますので、安い酒も飲めるし、幼少の頃の郷愁心も満足できる一挙両得のイベントかもしれませんよね。
先日、たまたまの用事ではじめて京成「堀切菖蒲園」駅を降りました。用を済ませてから少し探索してみたのですが、駅近くの商店街は今でも昭和の名残を残す佇まい、悪く言えば取り残されてるという感じですが…(笑)、外観は古ぼけてますが今でも商いをしている店多々あり、私の年代の人間ならやはり郷愁を感じてしまいます。案の定、ディープなお店も何件かあり、午後の3時頃でしたが、さすが下町ディープゾーン?開店しているお店を発見、時間も考えず、足が勝手にお店の軒先に向かってしまいます(笑)。
足を踏み入れると常連と思しき人達がもう4,5人飲んでます。カウンターだけの絵に描いたような昭和の居酒屋。壁には色々な種類のメニュー短冊が貼られてます。それも安い!!ボール(下町ハイボール)としめ鯖を取りあえず注文。お店のお姉さんと常連客との会話に聞き耳をたて、お店の文化歴史をまずは調査(大袈裟ですが…笑)。近所にお住まいの方がほとんど。今や観光地になってしまった立石には遠方からのお客が多いのですが、ここはまだ地域密着型で商売をしてる感じです。出された「しめ鯖」も軽く酢でしめた本格派、これで300円台とはちょっと驚きです。
お店にはお年寄りばかりではなく若い方も。彼らにはこの店はけっして私みたいに郷愁の対象ではなく、ただ単に平成の現実ですよね。東京は奥深いです。今日は思いに耽て飲むのはやめて隣の若い方に声を掛けてリアルに飲もう…ボールもうまい。
…忘れてました。「きよし」というお店です。