知ってためになる単位の話(4) 「国際的な単位は、どこで作っているのか」

今回は、いよいよ国際単位系(SI)のお話をすることにします(もったいぶってもしょうがないので…)。
「国際単位系」とは、国際的に基準として定められた単位系をいいます。フランス語であるSystème international d’unitésの頭文字をとってSIとも呼ばれます。なんと発音するかは聞かないでください…。
「SI」と聞いて、「System Integration」をイメージした方は、IT業界または、関連業種の方だと思います。それは、それとして…。

と付くのは「系をなすもの」という意味があります。たとえば、前回の文中に登場した「インチ」は、ヤードポンド法における長さの単位ですが、より長いもの(距離)では「フィート」や「ハロン」、「ヤード」など別の単位を使いますね。「ハロン」は多くの方になじみのない単位だと思いますが、聞いたことがないという方は競馬好きの方に聞いてみてください。きっと得意になって教えてくれるでしょう。
これに対して、国際単位系における長さの単位である「メートル」は、「ミリ」「センチ」「キロ」など接頭辞を使用することで肉眼では見えないような微細なものから、飛行機や船の移動距離といった長い距離までも表すことができます。さすがに、天文学の分野で使用する場面は少ないわけですが、そこは、まさに「天文学的数字」になってしまい、イメージが持てないから…ということにしておきましょう。

さて、国際単位系は、パリ郊外にある「国際度量衡局(BIPM:Bureau International des Poids et Mesures)」という研究機関で管理されています。かなり不正確な記載なのですが、正確に書くと長くなるので、これでご容赦を。国際的な単位が必要だと取り組みをはじめたのがフランスですから、それを仕切る建物(組織)がフランスにあるのは当然とうことになるでしょうね。
余談ですが、今年、伊勢および志摩で開催された「主要国首脳会議」も、1975年にはじめて開催される際、その呼びかけを行ったのはフランスでした。フランス人は仕切るのが好きなんでしょうか。知人にフランス人がいないので、私にはわからないのですが…