アーキテクチャーでは年間100本以上の導入事例を取材・制作しています。制作費は取材から納品まで平均25万円~30万円です。これには、ディレクション費、原稿制作費、デザインレイアウト費が含まれます。導入事例で一般的なA4ペラ(裏表2ページ)の事例PDFであれば、この予算で賄うことができます。ところで、よくある相談がディスカウントです。
「もう少し安くなりませんか?」というお客様からのご相談
「2つ発注するから安くしてくれませんか?」
というご相談をよく受けます。その回答は心苦しいのですが、
「導入事例は、発注数に比例して工数が下がらないため、難しいです」
とお答えさせていただくことが多いです。
製造業と違い、導入事例は1つ1つが「手作り」です。取材数を増やしても、「だんだん原稿制作が早くなる」「生産性がどんどんあがる」ことはありません。インタビュー取材からレイアウトまで、毎度同じエネルギー量が消費されます。ですので、回数によるディスカウントは基本的にお断りしています。(例外的に、「年間で40取材の発注を確約」など、通年で予算を組んでいただける場合はご相談に応じています)
「1日で2事例を取材する」場合には、ディレクションフィーをディスカウントさせていただくことがあります。2日間に分けてスタッフ(最小構成でディレクターとライター)が動くところを1日で終わらせてしまえば、現場取材の面では時短につながるからです。
ディレクション費って何?
次に、よく聞かれる質問として、「ディレクション費には何が含まれますか」というものがあります。
この記事「ディレクターの仕事(1)~スタッフの力を引き出し、クライアントを納得させる」でも触れましたが、事例取材はライターだけではなかなか成り立ちません。事前の準備や事後のチェックなど、様々な「段取り」「品質管理」が必要です。それを担っているのがディレクターです。ディレクション費は、ディレクターが取材前後を通じて行うすべての作業を含めた費用になります。
ディレクション費は、事例取材に欠くべからざるコストなのです。